ウィルソンの霧箱の原理を使ったIFDサイラスProなら比類なき高感度でまだ煙が発生する前の段階のオーバーヒート状態をいち早く検出し、しかも原理的に誤動作の心配はありません。
火災のプロセスでは煙が発生する前の段階で物質がオーバーヒート状態に達して熱劣化を起こし千分の数ミクロンというサブミクロン微粒子が空気中に大量に放出されます。この熱劣化が始まる温度は材料毎に異なり各材料の発火点の約半分以下の温度になります。ウィルソンの霧箱の原理を応用したIFDサイラスProはこの段階でそのオーバーヒート状態をいち早く検知することができます。
材料名 |
熱劣化開始温度(度) |
発火点(度) |
PVC(塩ビ) |
143 |
507 |
ポリエチレン |
210 |
488 |
テフロン |
321 |
660 |
ポリスチレン |
377 |
573 |
上質紙 |
260 |
399 |
エポキシ樹脂 |
205 |
540 |
更にオーバーヒート状態が進行すると数ミクロンのサイズの煙が発生してきます。この段階になると煙感知方式で検知することができるようになります。更に状況が進行すると炎が発生し、炎感知器が作動する段階になります。最終段階として本格的な火災に到達すると大量の熱を発生し熱感知器が作動する状況になります。
IFDサイラスProは火災のプロセスの最も早い段階から発生する熱分解微粒子(0.002ミクロン〜)を検知できるためにまだ火災とはみなし得ないような状況でいち早くそのオーバーヒート状態を検知・通報することができます。
さまざまなリスクマネージメントの中で従来“火災のテーマ”とは人命をいかに守るかということでした。しかしながら現代の高度化社会ではそれ以外にそのインフラとなるコンピューター・通信・電気設備などの稼働をいかにして守るかということが大きなテーマとなっています。そのソリューションとしてIFDサイラスProによる“まだ火災とはみなし得ないような煙も発生していない段階での早期火災検出”を提案いたします。IFDサイラスProは消火設備の作動が必要な状況に至るはるか以前の段階で異常状態を検出・通報するために設備管理者がその原因を調査し処置するための十分な時間を確保することができます。