誤警報のない早期火災検出システム IFDサイラスPro
システムの動作
IFDサイラスProは火災検出対象区域に配置したサンプリング空気配管から強制的にサンプル空気を連続吸引します。そのサンプル空気の一部をウィルソンの霧箱の原理を利用したセンサーに引き込みます。引き込まれた空気は加湿・断熱膨張されることにより空気中のサブミクロン微粒子一個一個が凝縮核としてその周囲に水滴を成長させます。その水滴により0.002ミクロン〜の熱分解微粒子は約5千倍の10ミクロンの大きさに成長し目に見える霧が生成されます。この霧の濃度をLEDとフォトセルで光電的に測定することにより空気中の熱分解微粒子の濃度を把握することができます。
通常の空気中でのバックグランドレベルとしてのサブミクロン微粒子の濃度は1cc当たり2万〜5万個の範囲です。熱分解微粒子が発生するとその個数は数百万個に跳ね上がるために信号対ノイズ比を非常に大きく取ることができ、ノイズとしてのバックグランドレベルの影響を受けない誤警報のない信頼性の高い検出性能を確保することができます。又、空気中のホコリは粒子径が大きくてもその個数は熱分解微粒子に比べるとはるかに少ないためにIFDサイラスProがホコリにより誤警報を発することはあり得ません。このような大量のサブミクロン微粒子は“オーバーヒート”、“燃焼”、“アーク”のみにより発生するためにIFDサイラスProはホコリや湿気などの火災以外の外乱の影響を受けない非常に安定な優れた早期火災検出システムとなっております。
早期火災検出システム IFDサイラスPro仕様
型式 |
Pro 100 |
検出方法 |
強制吸引空気サンプリング方式 |
検出原理 |
ウィルソンの霧箱 |
検出範囲(微粒子数) |
2万個/CC 〜 3百万個/CC |
感度調整 |
10段階で設定可能 |
最大空気配管長 |
100m |
最大監視対象面積 |
最大930m2 |
表示灯 |
(火災警報)Pre-Alaram, Fire 1, Fire 2, Fire 3
(電源)Power不具合: Fault |
操作ボタン |
(リセット)Reset
(ブザー停止)Silence |
火災警報接点出力 |
Pre-Alaram, Fire 1, Fire 2, Fire 3 計4点
0.3A@125VAC, 1A@30VDC |
装置不具合接点出力 |
0.3A@125VAC, 1A@30VDC |
イベントログ記憶容量 |
200イベント分 |
濃度データ記憶容量 |
10日間分 |
自己診断機能 |
電源電圧、加湿水レベル、センサーリーク、真空、センサーLED、 ユニット内温度、空気流量、他 |
付属ソフト |
PCにインストールして微粒子濃度のグラフィック表示、設定変更、複数のPro100の監視ができます |
通信ポート |
(RS-232C)付属ソフトをインストールしたPCとの通信用
(RS-485)複数のPro100を相互につなぐことができます |
加湿用水タンク |
蒸留水又は精製水 0.5リットル |
寸法、重量 |
(幅)285mm(高)215mm(奥行)144mm(重量)4Kg |
許容周囲環境 |
(温度)0〜37.8度(湿度)10〜95% |
電源、消費電力 |
DC24V 7.2W |
サンプリング空気配管内径 |
19〜25mm |
オプション |
電源ユニット(入力100VAC、出力24VDC、UPS)
LAN(TCP/IP)接続キット
リモートディスプレー(幅)215mm(高)215mm(奥行)47mm(重量)1.6Kg
RS-485で接続し最大32台のPro100の監視ができます |
取得規格 |
FM(米国) |
マルチシステム例
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